2013年9月7日土曜日

【情報サイズの違和感】2013年7月15日

MRからのディテーリング中に、管理人が常々気になるのは「情報サイズのばらつき」です。

例えば、主力医薬品に関する大規模臨床研究がNEJMやLancet等の有名海外医学誌で発表されたという話題から、国内1施設での比較研究に過ぎない話題まで、MRによっては同じ正当性があるように説明してしまう。
同じ製薬企業が”ほぼスポンサー”とはいえ、相当な資金&人員をつぎ込んだ年単位での多施設調査と、医師が1名でせっせと処方してみた経験談では、結果の正確性については差があるだろう、と考えるのが自然です。

ところが、主力医薬品の製品パンフレットには、これら情報サイズの異なる結果が混在していて、読者の医師・薬剤師を戸惑わせるわけです。
「いかに自社製品が素晴らしいか」をエビデンスの列挙として繰り返し掲載すれば、当初目標よりも売れる(かもしれない・・・)のは、昨今の論文撤回問題にも繋がります。

先週水曜日、管理人がCareNet LiVE! 第4回放送で指摘したように、「自社にとって有利&都合の良い結果」は、何かと販促に使われやすい。
その場合、医学的な情報サイズの大小を十分に理解していても、営業販促ではあえて厳格に区分けしないほうが、他社製品よりも見栄えが良くなる。
短い時間に限られた空間で、ターゲット医師にキーメッセージを刺さらせるためには、MRも含めて細かな検証が省かれやすくなるわけです。

医師が「有名海外雑誌に掲載された情報だけ欲しい」「国内の中小病院での使用経験談を読みたい」など、要求する情報サイズを絞りこまないことも、訪問したMRを混乱させます。
それぞれの医師、施設によってリアルタイムでニーズは変化しているので、被ディテーリング側もあまり明確な方針を持っていない。

用意周到に準備の上で訪問したのに、パンフレットの概要説明と講演会案内だけで終わりやすいのは、MRにも医師にも「情報サイズの統一性を持ちましょう」というプロ同士の申し合わせがないからです。

一方で、MRが各医師の要望に応えすぎてしまうと、営業部門全体が掲げるキーメッセージの浸透が出来なくなり、部門員としてのジレンマを感じる。
なかなか難しい問題です。
(こういった原因について、2013年8月号のMonthlyミクスに管理人の寄稿が掲載予定です)

MRがすぐにでも取り組める作業は、社内資料のスライドなどを読み直して引用文献を調べ、それらがどれほどの「情報サイズ」なのかを自ら理解しておくことです。
独自に大小をランキング付けしておけば、いざディテーリング中に医師から質問されても、慌てにくくなるでしょう。

「いや、社内の専門部署が作った資料ですから・・・」と他人事のように言い訳するのは、MRとしてもったいないこと。

3連休明けには、まず、引用文献を検索し始めるのはいかがでしょうか?

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