2013年9月12日木曜日

【話しかけられやすいMR】 2012年12月8日

勤務医をしていると、院内に面識のない=自分とは直接の関わりがないMRを見かけることが多々あります。他科の医師にアポイントを取ったのか、DI室への定期訪問なのか、ときどきの部下同行なのか?
廊下ですれ違うときなどは、反射的にお互い会釈してしまったりするのですが、どの製薬企業なのかは分かりにくいままです。
白衣姿の医師とスーツ姿のMRは、昔からそのような雰囲気を作り出してきました。

管理人は視力が良いほうではないので、それなりに近づかないと、社名&氏名入りの胸バッジが見えません。
男性MRならば胸元をじっと眺めても大丈夫ですが、女性MRの場合はそうはいきません。
かといって、こちらを知らないであろうMRにバッジ確認目的で接近するのはヘンですし、結局は「このMRさん、誰なんだろう?」という疑問を持ったまま通過していくことになります。
相手も「この先生、誰なんだろう?」という表情だったりする。

開業医ではあまりない事態ですが、勤務医である管理人は専門分野に関連している他製品のことも聞いてみたい派です。
しかし、黙って会釈するばかりでは会話のきっかけも見当たらず、何ともならないのが実情です。
MRは貴重なアポイントに向けて、脳内でシュミレーションをしているかもしれないし、ただの愛想笑いかもしれない。

製品説明会に同席していて、社名と領域が分かった時点で”担当外MR”にこちらから話しかけてみると、とても驚かれますし・・・

大学病院や地域の総合病院では、出入りするMR数は常時、数十名以上。
狭い院内の廊下で話しかけないまま、紙袋でMRの社名だけを確認という場合が少なくありません。

面識のない他人が街中ですれ違うように、同じ空間にいる割には、MRと医師の接点は希薄で限定的です。
診療分野の担当MR以外とは、ほとんど会話したことがないという勤務医は相当数にのぼるでしょう。

これが医療にとって本当に望ましい状況なのかは分かりませんが、双方に新しいアイデアが生まれにくい原因にはなっているかもしれません。
馴染みのMR(または医師・薬剤師)とは、いつも同じような面談になってしまうということ、ありませんか?
普段の接点がないMRと話してみると、意外な返答があったりして、発想の転換をもたらすのかもしれませんが・・・。

最近、いろいろな打ち合わせ中に「リレーション構築をどうすれば?」という話題になります。
自社製品がオンリーワン&トップシェアになりにくい中、MRが維持する医師人脈は重要だ、ということです。

なるほど、と管理人は思うわけですが、それならば”話しかけられすい”ようにMRが努力すれば良いのでは?と思います。
社内研修を懸命に受講していても、医師にはそれが分かりませんから、院内でも分かりやすいアピールが少しばかり必要です。

医師から見て”話しかけやすい”MRは、どちらかというと会釈を繰り返すタイプよりも、手元で何かの資料を読んでいる姿だったりします。
製品資料かもしれないし、原著の別刷りか、はたまた有名ジャーナルの速報か?
MRは何を調べているのだろう、と感じるほうが、面識のない医師は興味をもち、話しかけやすいように思います。

すれ違うときに、ちらりと見えるレイアウトがNEJMだったりLancetだったりという場合、「何か新しい論文でも出てるんだっけ?」という職業ベースの関心をひきやすい。
仮に面識がなくとも、近づいて社名を確認できれば、「いつも誰々さんにお世話になってるんだけど」という切り口で、知らないMRにも話しかけることができます。
「これは俺も読んだよ、でもねえ・・・」という批評家的な言動がとれると、医師は集中力を保ちやすいはず。

もし、あなたが院内であまり関心をもたれていないと感じたら、MRの知識で頑張って原著を読み、院内の待機中にそれを復習してみましょう。

せっかくですから、勉強しているのが誰からも分かるように、原著にはマーカーや付箋をつける(フェイクではなく)。
そして、知らない医師がふらりと話しかけてきても、どうしてこの文献を確認しているかをさらりと返答してみるのです。
「医療の世界では、勉強している人は偉い」という大前提がありますので、リレーション構築のきっかけとして、MRとしての見え方も工夫すべきでしょう。

もちろん、自社製品に関して質問されることが多いので、読んでいた資料との関連については最初に説明します。
「難しい社内研修で紹介されたもので」「疑問に思ったので原著を確認しています」「専門用語に苦労しています」など、率直な意見も添えてみましょう。
最初は氏名が分からないMRであっても、勉強する志をもっていると分かった時点で、その医師からの関心度は少しアップします。
次は製品紹介につながるアポイントをもらえるかもしれませんね。

清潔に整った外見や笑顔だけに頼らず、MRは勉強をしている職業です、というのを提示するのが、とくに若いMRには必要だと管理人は考えています。

いよいよ明日は今年のMR認定試験ですが、一段落しても、職業人として勉強は続きます。
せっかく真面目に努力しているのですから、”話しかけられやすく、医師からリレーションを持ってもらいやすい”MRになりましょう。
どこかで、MRの知識を歓迎する医師がいるはずですから。

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