2013年9月5日木曜日

【MR面談メモの導入】2012年11月11日

明日からの面会時、医師(薬剤師)が、自分の前でメモをとっているかを、あらためて観察してみましょう。
いつもの施設、MRのあなたが廊下で待っており、「お、来てるの?」と担当医師が気軽に返答したとします。

なごやかな雰囲気のオープニングトークに続いて、MRからの情報をメモしようとする医師は、どれくらいの割合になるでしょうか?

「それは聞き逃せないねえ」とか言いつつ、真剣に手帳へ書いている医師の姿、あまり見かけないと思います。

かく言う管理人も過去を振り返ってみれば、MRからのディテール中、自主的にメモをとることは多くありません。

手渡された資材で両手がふさがっていたり、廊下での立ち話、とにかく急いでいる最中だから、といった場面では、じっくりMRの発言を覚えようという姿勢が作りにくい。

または、自分の字でメモするまでの重要な内容でないと思う(講演会の案内、製品の基本資材、雑誌の抜粋記事)。

印字された資料が入手できると、後でまとめて読もうという感覚が強くなり、医師ならではの積極性が減るのです。

これが合理的だとか、怠けているとかの感覚も抱かないまま、たいていの医師はMRの前でやり過ごしているのではないでしょうか?

一字一句を聞き逃さない”メモ魔”の医師とは面談がしにくい、というMRの感情も起きると、医師がメモを常時とらないことで、ディテール中の緊張感が和らぐ効果もありそうです。

医師は患者さんを診療中、カルテを読み返し、あれこれ記載しながら治療の展開を考えるものですが、MRに対して同じ態度はとっていません。

ディテール後に重要な結果を求められるわけではないし、必ず一回で記憶しておきたい、聞き漏らしてはいけないという切迫感もない。

”MRへのカルテ”とでも言うべき定型メモがないので、次回の面会時には大事な約束事すら忘れていることも・・・。

良きMR活動の足をひっぱる「医師による忘却」を、なにがしかの対策で改善できないものか、と管理人は考えています。

ひとつの改善案は、製薬企業側で血圧・糖尿病手帳のような、定型の”MR面談メモ”を準備して、担当医師へ配布してしまうことです。

MR面談メモがあれば、医師はアポイント時間になると持参して、担当MRと疑問点を再確認する、といった効果が期待できます。

ここに先生の字で書いてありますよ、とMRから指摘されていれば、医師による無駄な勘違いも減るはず。

しかし、営業活動に関わる重大情報を医師があっさり紛失するかもしれず、他社MRに見せられてしまう可能性も出てきます。

なにより、数十冊のMR面談メモを持ち歩くことは、忙しい人気医師にとって現実的とは言えない。

紙媒体からスマホのアプリに置き換えても、画面を各社メモのアプリが埋め尽くし、医師には訳が分からない事態になりそうです。

では、「MRがディテール開始時に手渡し、終了時に必ず持ち帰る」方式はどうでしょうか?

紙媒体をMRに持ち去られては、メモする意味が医師にとってなくなりそうですが、このメモ内容を帰社したMRが整理して、医師向けデータベースに入力すればよいのです。

メールや製薬企業内サイトで、その医師のみが常時、閲覧できる状況を作れば、意外に仕組みは大丈夫だと思います。

つまり、

(1)ディテール中、医師にはメモを少しでもとってもらうように促す(MRの価値が問われますね)。

(2)双方で発生している疑問については、できるだけ要点を整理しておく。

(3)MRはそのMR面談メモを、そのまま持ち帰る。

(4)駐車場の営業車や、喫茶店などでメモを要約して入力(スマホやiPadでも)。

(5)営業支援システムと連携して、医師指定のメールアドレスや、企業内サイトへ要約を転送。

(6)次回のアポイント時には、双方が前回の検討事項を踏まえつつ、ディテールを開始。

この形式であれば、医師はメモ保管を自らしなくて済み、MRは秘書的業務が増えてしまうものの、医師の興味は正確に把握できます。

しかも入力作業をMRがすることで、日報の補足にもなる。

あくまでも面談用のメモなので、1回あたりの要約は200字程度に抑えておき、内勤に響かないよう工夫する。

今まで分からなかった医師からの情報が増えて、結構、各分野で面白い展開になるかと思います。

医師は診療に関して、膨大なデータ(身体所見、自覚症状、臨床データ、画像検査など)を統合して考える仕事ですから、短時間のメモ取りを面倒だと考える割合は少ないはず。

現在の問題点は、MRが努力して覚えた製品データやキーメッセージや、あっさりと医師に聞き流され、すぐに忘れられやすいことにあります。

医師から真剣な傾聴姿勢を引き出し、MRは面談メモを自ら要約することで、医師のニーズなるものをガチッとつかむ。

メモを頼んで嫌がられる場合は、MRとして価値を認められていないことになりますから、相手が不合理な事例を除き、さらに努力するべきでしょう。

ヘルスケア関連のベンチャー企業や、製薬企業のシステム担当に、ぜひ考えていただきたい仕組みとして、ここに提示しました。

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