2013年9月28日土曜日

【新人MRの皆様へ】2012年1月2日

数年前、MR導入研修(某社新卒)で講演する前に、私から参加者へ送ったメールです。

はじめまして。
このたび、御社でMR1年生の皆さんに講演をさせていただく、横浜市大第2内科の宮本と申します。
私は市中病院・大学病院で勤務医として臨床現場で過ごしており、またMRにとっては口うるさい鏡のように「もっと、こうしたほうが良いでしょ!」と現況に苦言を呈しています。
現在はMonthlyミクスという業界誌で「医師による発展的MR論」という連載も書いています。

多くの医師は、MRという存在に対して無関心です。
残念ですが、MRと趣味や遊びで仲良くなることがあっても、医師が「MRが何たるかを考え、MRについて医師同士で討議する」ことはまずありません。
医療者にはその資格に与えられた職責があり、医師は「国民の健康維持に寄与すること」、つまり診療・研究が主目的であり全ては患者さんを中心に業務が進んでいるからです。

MRのことを考えて、MRのためにというのは医師にとって副次的行為でしかなく、それが医療に貢献したいと願う皆さんを現場で苦しめる原因となっています。
しかもMRは直接の医療行為者ではありません。

 私たち医師の「大切な道具」についての情報を伝達し、適正使用を期待し、売り上げを稼ぎ、会社では販促の駒となるような二重の役割を負わされている立場です。

辞めていった馴染みのMRさんたちが「医療に貢献できる仕事がしたい」と言って、薬剤師や看護師になっていくのを見てきました

熱い気持ちをもってMRに打ち込んでいる人たちにも、いつか必ず挫折や絶望がやってきます。
 
私たちも医師として生命が失われる場面に立会い、それを自らの内に閉まっていくときは、とても苦しい気持ちになります。
医療は多くの人生がその不幸を抱えていく中で、「病気」の上に成立する業界です。とても難しい。
だから純粋なあなた方には、医療現場に出る前に、あらかじめ覚悟を決めて「知っておくべき事柄」を知る権利があります。自分自身を、厳しい医療業界から、まだ変わりきれていないMRの守旧的な世界から守っていくためです。

でも、その先には今以上に素晴らしい世界が生まれてくる可能性もあります。
何も、底暗い深海をじっと進んでいくだけで我慢する必要などないし、晴れ渡った青空とあたたかいお陽さまを水面から飛び出して見上げるときが来てほしい。

当日はグループ討論も行います。
明るい未来を、MRと医師のプロ同士として話し合いましょう。

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