2013年9月5日木曜日

【英語でのMR活動】2013年1月6日

新年あけましておめでとうございます。本年も当Facebookページを、どうぞよろしくお願い申し上げます。

管理人は年末年始も病院出勤しており、仕事納めが大晦日、仕事始めが1月2日。
院内にある患者さん用のテレビで、箱根駅伝の熱戦結果を知るような状況でした。
昔から「病気に暦は関係なし」と言いますが、祝日&夜間帯はどの医療機関も人員が少ないため、臨床医としては神経をすり減らしますね。

こまめな更新ができず、失礼いたしました。

さて、年始の日本経済新聞に初夢特集というのが掲載されておりました。
企業の社内公用語が楽天のように英語化されることが普及すると、良くも悪くも大きな変化がもたらされ、そのときビジネスパーソンには何が起こる?といった架空の設定。
すべての文書が英語になると資産評価も短時間で可能となり、外国から買収されやすくなるけれども、新興国市場へ進出のチャンスも増えるといった内容です。
なるほど、起き得なくはないな・・・と英語再勉強中の管理人はうなづくわけですが、この英語公用化をMRで想定するとどうなるのでしょうか?

遅れてきた初夢ということで、考えてみます。

現在のMR活動は、日本の医療機関・薬局・卸を対象にしていますから、業務コミュニケーションに日本語を用いるのが当然です。
外資系企業であっても、社外では日本語の資料を用いて説明を行っているはず。
留学経験がある&帰国子女なのでネイティブ相当の英語力を持つ&TOEIC満点を目指しているMRもいるはずですが、ディテールの場面ではそれを発揮しにくいことでしょう。

あるとき院内を訪問してきた日本人MRが、流暢な英語しか話さない状態に変化していたら、相当に面食らいそうです。

「Hi,Dr Miyamoto!」と言われた時点で、これから何が始まるのかと、管理人だったら必要以上に身構えてしまいます。
手渡される製品パンフレット、添付文書、講演会の案内、患者説明に役立つ資材などが、すべて英語版だったら・・・。

いつもは饒舌な医師が、急に寡黙になっている場面が全国で多発。
日本語を母国語としている両者が、能力差のある英語で会話(ディテール)しているそんな光景は、当初は滑稽な英会話レベルに終わってしまいそうです。

けれども、わざわざそんなことをする必要はない・・・かは、今一度考えてみる必要があると思います。

MR活動は、そのコストが医療費に含まれる”公的な”面を持ち合わせています。
現在、日報レベルでの訪問記録は社内に残りますが、これを国側が例外なく把握したいと考えたら、どうなるでしょうか?
全国のMRが連日、何名の医師・薬剤師などに面会しており、ディテール内容に医学的な妥当性が含まれているかを点検したいと思ったら?

個別の営利企業が行う販促活動に、なんで国が関わるの?という指摘は不十分です。

現在、MR1名の維持コストは給与などを含めて年間2000万円という説があり、6万人強を国民医療費で支えるには高額。
さらには今春から導入されるRMP(リスク・マネジメント・プラン)は、新薬を安全に流通監視する面が強く、個別のMRが行うディテールにも介入しうる大きなインパクトを持ちます。

諸外国と比較する上で、日本語のみで行われるMR活動は、その微妙な表現を含めて全体的な解釈が難しい。
薬害を防止するためには、提示する資材を諸外国で最も進捗している英語版で行いなさい、という事態は少なからず起こりえるのでは?

英語を日本語に訳してMRが説明するより、相互が英語を(トレーニングして)共通語として使うほうが、最新の海外データをタイムラグなく共有できるメリットも生まれます。
実際、医師には英語で重要な論文を執筆し、海外学会で口演している人が多いわけで、「日本だけどMRとは英語」に拒否感を示さない場合も考えられます。
RMPの継続面では、日本人MRの英語能力が高い方が情報収集しやすく、比較するための行動統計も実施しやすいと思うのです。

管理人が某学会に参加しているときの話です。

口演中のアジア系医師が流暢な日本語で発表したあと、質疑応答の時間になり、座長からかなり突っ込んだ質問が出ました。
日本語での表現が難しいと感じたのか、その医師は途中で「英語でも良いですか?」と座長に断ると、素晴らしく綺麗な英語で続きを答え始めました。
目を閉じると欧米人と間違えそうな流暢さと簡潔さに、読み書きレベルもいまいちな管理人は、とても驚きました。
けれども、国内の有名学会でも英語セッションは通常発表に混在するようになっていますし、研究発表では英語のほうが後日に論文化しやすいのも事実です。

ベテランの座長も英語でさらに突っ込んでいるのを見ていて、この状況は近未来の日本では当たり前になるかもしれないな、と感じました。
患者診療は日本語であっても、専門家同士の共通言語はいずれ英語になる。
最先端のアカデミックな分野では当然のことが、いずれはMRと医師、MRと薬剤師にも波及するような予感を持っています。

先述のRMP関係でもそうですし、質・量ともに欧米からの情報発信は英語が基本です。
医薬品は世界共通ですから、あえて日本国内向けに日本語で作成しなくとも、英語文献だけで専門家同士には問題が発生しないのでは?

さらに、医療行政の差はありますが、コアなコンテンツを英語で引用できると資材コストを圧縮できそうです。
日本の国内状況も日常的に英語化されているので、外国人からも理解しやすくなる。
行き交うメールや電話がすべて英語になるのは究極の結果かもしれませんが、初夢が正夢になってしまう可能性はゼロではありません。

MR活動の英語化は、英語圏で高等教育を受けた外国人MRが、日本の医療機関でも活動できる状況を生み出します。
日常会話程度の日本語は必要でしょうが、欧米の有名病院を担当していた外国人MRが英語でディテールできるようになれば、想像以上の結果をもたらすでしょう。
先進的なMR教育が、英語のままカリキュラムとして進出してくるかもしれません。

言語の問題は慣れでもありますから、職業コンセプトの相互認識が設定できていれば、外国人MRは日本で活動できます。
(移動での運転は大変そうですが)

また英語でのMR活動が日本人でも当然になると、経験を積んで諸外国へ赴任していくことも可能になります。
日経の初夢特集のように、英語でのビジネス表現を身につけた日本人が、外国でリーダーシップを発揮する状況は他業界では現実です。
MRでも、同じかもしれませんね。

常識にとらわれず近未来を想定する当Facebookページは、2013年も引き続き、我が道を行くアイデアを提示してまいります。

0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。