2013年10月19日土曜日

【MRを褒めよう】2013年10月6日

MRのモチベーションが向上する要素として、各種のアンケート結果を読むと「患者さんが良くなったと、医師から言われた」といった、間接的な反響が上位を占めています。

担当施設において自社製品を処方してもらうことで、真の消費者である患者さんに望ましい治療効果がもたらされる。
疾病の状況が改善して患者さんは満足し、医師は処方した医薬品を信頼して、MRは営業成績が向上する好循環→日頃のヤル気を高めるといった図式です。

「いやあ、キミの担当する新薬の効果は素晴らしいね〜」と、いつも医師から言われたら、忙しいながらもMRとしての職業感に好影響が出ることでしょう。

さて、毎日のように処方選択をしている医師にとって、”医薬品が期待通りの効果をもたらす”ことは当然であり、さほど驚くことではありません。

反対に、”全然、効かない”ほうが、医療のプロとしての驚きは大きい。
高性能な医薬品が、ほとんどの疾患領域で多数販売されている現在では、”普通に効く”くらいではあまり感動しないわけです。

期待通り、では担当MRに伝える使用感も、ありふれた内容になってしまいます。
「うーん、まあ他の会社の(医薬品)と、同じくらいは効いているよ」など、日頃は興奮の度合いが低い。
自社製品について研修中にとてつもなく勉強し、熱心にディテーリングを行うMRから見れば、何とも味気ない、残念な反応と言えるでしょう。

となれば、もし、”医師がMRを褒める”ことを意図的に実施したらどうなるのか?という仮想が生まれます。

「褒めれば褒めるほど、MRはモチベーションを高めて、さらに優秀になる」という仮説が成り立てば、実地でおおいに検証してみる価値がありそうです。

医師は、訪問してくるMRに対して、どんな些細なことでも褒めるという極端な設定を考えてみます。

MR:「先生、いつもお世話になっております。弊社の**、新薬につき国内のエビデンスが少ないのですが、近隣のご施設でも高い評価をいただいております。」

Dr:「おー、そうなの?やっぱり発売前から、期待の大型新薬だったもんねえ、**は。切れ味、持続効果時間の長さ、相互作用の少なさはピカイチだ。」

MR:「ありがとうございます、先生。(なにか、いつもと様子が違うけど・・・??)そのようにご評価いただけると、担当者としても嬉しくなります。」

Dr:「これまでの(他社)製品の欠点が、こうも見事に解決されていると、処方する側としても安心できるね。もちろん、キミの言うとおり、副作用についても注意しているよ。」

MR:「ええ、禁忌と慎重投与については、これからもお気をつけてご検討ください。弊社としても、すべての患者様へ容易にお使いいただけるとは考えておりませんし、適正使用が第一です。」

Dr:「そういうキミのMRとしての姿勢も良い。昔は、お願いしますしか連呼しない人が多かったが、製薬業界もだいぶ変わってきたもんだな。これからも、どしどし、面会のアポを入れたまえ。」

MR:「でも、貴院には訪問規制がございますが?」

Dr:「キミは特別なMRだから、ああいう紋切り型の規制は関係ない。私と直接アポイントを取れるようにしてあるから、時間や曜日などはまったく気にしなくて結構。うちに必要なMRは、キミだ。」

MR:「ええっ・・・!ありがとうございます!これからも、精進いたします。」

という風に、MRを褒める理由には、担当製品の性能も関わってきますが、基本的には”褒めてMRが育つ”というのが望ましい状況でしょう。
近年は各社で新卒MRを採用しているため、昔ながらのあうんの関係が伝わりにくく、年配の医師にとっては分かりにくいMRが増えているかもしれません。

研修医も医学部生も、通常は上級医の厳しい指導を乗り越えていくものですが、部外者であるMRに対しては、モチベーション維持の観点からも”褒めるところ探し”をしたほうが、医師へのメリットは大きくなるのではないでしょうか?

褒めて育てると、MRが喜んでさらに勉強するので、提供される情報がレベルアップする。
医師の何気ない日常対応にも、実は大きな意味が含まれているわけで、むやみな批判ばかりではない対応を心がけたいものです。

もちろん、お願い型で不勉強なMRを意味もなく褒める必要はないので、相手を個別に見極めた上で、ということですが。

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