2014年4月24日木曜日

【医師は名刺交換をしない?】2014年4月23日

勤務医の業界では、名刺交換の習慣があまり広まっていません。

診療中は周囲に分かるようにネームカードを白衣につけていますし、科別のPHS電話番号表や院内で耳にする各種情報で、それぞれの医師の状況を何となく理解できます。
院内で医師同士が名刺交換はしませんし、併診で初めて出会う医師であっても、せいぜい挨拶程度です。
そのためか、勤務医は挨拶に備えて、名刺入れを持ち歩く習慣に乏しい。

開業医であっても診察室や受付に置いてある程度で、自らの名刺を肌身離さず管理している、という人は少ないでしょう。
医師会の会合、講演会、銀行や各業者との打ち合わせ回数を考えると、開業医のほうが名刺保有率は高いかもしれませんが。

管理人が初めて名刺を持ったのは、大学病院の初期臨床研修医1年目だったと記憶しています。

他の業界に就職した高校の同級生たちと再会すると、会社名入りの立派な名刺を持っているのが羨ましく、病院支給がないと分かって、パソコンで手作りしたのです。
新米医師で各科のローテーターですから、氏名の前に職位は書かず、"医師"とだけ記していました。
毎日、指導医やベテラン看護師から未熟ぶりを怒られている立場としては、対外的にまで、研修医という職位を使いたくなかったのです。

ところがその後にコンサルタント活動も始めてみると、打ち合わせやセミナー、製薬・医療機器企業での研修などでは、自己紹介を兼ねて、皆が名刺交換するのが当然だと分かりました。
ビジネスマナーの初歩としても、名刺の取り扱いや交換手技を習うことが普通なのだと、恥ずかしながら30歳過ぎに実感したのです




しかし、医師業界にどっぷりと染まっていると、自分の名刺を持ち歩いていない(場合によっては、まだ作成していない)ことについて、あまり深い疑問を抱いていなかったりする。
MRからもらうことはあっても、医師としての自らの名刺を返した経験がない、ということが頻繁に起こるのです。

この4月は着任の挨拶で、全国で医師への挨拶回りをしているMRが多い時期ですが、配って回る一方で、医師の名刺を獲得した割合は高くないはず。

職位、メールアドレス、電話番号が書かれた医師の名刺は、顧客の貴重な情報ですが、MRに快く手渡すことができる医師は多くないと思われます。
事前の準備がなく、医師業界としての習慣も乏しいからです。

結果として、MRの名刺はどんどん減るものの、医師の名刺が入手できない。
または、医師の手元にどんどんMRの名刺が貯まっても、整理整頓が身についてない医師では、医局机の引き出しの中で、積み重なるだけになってしまう。

この時期、ノベルティグッズとして配るのであれば、可愛らしい製品キャラクターが描かれたものよりも、「使い勝手に優れた名刺ホルダー」のほうが、医師には喜ばれるでしょう。
それも、製薬企業一覧の見出しを付けて、ここにすぐ入れるという手順を示した上で。
「各社で似ている黒手帳よりも価値が高いのは、医局で使える名刺ホルダーだ」というのが管理人の率直な意見です。

もしも、目当ての医師から名刺が欲しい場合は、MRが具体的な理由と管理方法を伝えておく必要があります。

管理人も経験があるのですが、不動産業者から携帯電話に迷惑なマンション投資話がかかってきて、何らかの経路で名簿業者に自分の電話番号を売られたらしいという事例が、意外に多いのです。
そのため、医師の同窓会名簿でさえ、電話番号を伏せている人は増えていますし、同様の理由でメールアドレスも教えない場合があります。
MRに名刺を渡して、迷惑電話&メールがたくさん来ては困る、という不安を医師は抱えるものですから、その点についてもきちんと説明しておくべきでしょう。

どうしてもMRにメールアドレスを教えてくれない場合、連絡専用のフリーアドレスを用意してもらうのが有用な手段になります。
すぐに返信はしないけど週2回くらいは見るとか、急ぎでなければ秘書さんに管理してもらうなど、MRが各医師の行動パターンを把握することも重要です。

管理人の持論は、医師とMRによる非公開型Twitterですが、現在の仕組みから考えるとフリーアドレスのほうが、面会の実情に馴染みやすいかもしれません。

ともあれ、医師の名刺を獲得するには、色々な状況を勘案した上での対処が必要です。
上手に対応できれば、MRとしての知恵を発揮できる、ひとつの業務目安となるでしょう。

今週は、何枚の医師名刺を入手できましたか?

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