2014年11月30日日曜日

【リアルMRのバーチャル店舗】2014年11月28日

日本における現行のMR制度は、MRが"実際に顧客を訪問する"ことが前提になっています。

医療機関の医師・薬剤師・看護師、調剤薬局の薬剤師、卸(特約店)のMSが主要な顧客ですから、彼らのビジネス現場に出かけていって、日々面談していくわけです。
大都市でも地方都市でも遠隔地でも、これらの顧客が行う医療ビジネスは基本的に同じですが、地域事情や経済格差が直接反映されやすいので、現地に行ってから知る切実な課題が多い。

各社のMRは配属先や担当エリアに応じて、次々と移り変わる諸事情に対応しつつ、毎月の営業成績を上げていくことが必要です。

ところが”MRが顧客を訪ねて移動する"ビジネスモデルの対極としては、まだインターネット上のバーチャルMRが登場する程度です。

m3.comには製薬企業が提供するバーチャルMRが数十人、ケアネットや他の製薬企業サイトにも担当キャスターが動画を紹介していますが、視聴者にとっての現実味はどうしても薄くなります。
対面コミュニケーションと比較すれば、演出されたバーチャルMRはCMっぽいですし、明日実際に出会うこともありません。

そこで、このリアルMRとバーチャルMRの中間に位置するビジネスモデルは無いものか?と、管理人はあれこれ考えています。

実例として、某製薬企業サイトから担当者=リアルMRに連絡がとれるものがあるのですが、近日中の訪問を前提にしていると、"リアル8:バーチャル2"くらいの様相です。

管理人は、リアルMRが楽天市場のごとく『顧客にアクセスしてもらうバーチャル店舗』を運営すれば良いのでは?と考えています。
没個性やマンネリ化を防ぐ意味で、各MRの多様な能力をネット上でも発揮できたら面白いのではないでしょうか?




まず、このバーチャル店舗は、あくまでもビジネス上の必要性に基づくと規定します。
製薬企業のプロモーション費用は、増大する国民医療費から得ているわけですから、顧客を無意味に楽しませることは目的としません
利用する顧客側も、医学的な用件があるからアクセスできるという風に決めておきます。

まず製薬企業側の手順です。
(1)自社の医療従事者向けサイトをポータルサイトにし、リアルMRが店長をつとめるバーチャル店舗のコンセプトを作成させる
(2)バーチャル店舗は、実際にネットショップで存在するような本物の構成にする
(3)プロモーションコードや公正競争規約等の遵守を、各人に徹底させる
(4)扱う商品は製品資材や講演動画など、訪問のMR活動でも使用している会社公認のものを用いる
(5)店長=リアルMRが、ちょっとした空き時間に更新できるよう、スマホやタブレット端末からもアクセス可能にする

つぎに顧客側の準備です。
(1)担当のリアルMRは、顧客に対してバーチャル店舗の開店を告知する
(2)現在の顧客ごとにアクセスキーを配布し、アクセス時には合い言葉で個人を認証
(3)例えば年間10,000ポイントのように、顧客にあらかじめ指定ポイントを配付しておき、これを仮想通貨とする
(4)ポイントを受け取った医師などは、仕事上の必要や興味に応じてバーチャル店舗にアクセス
(5)MRがバーチャルで販売している論文解説や製品資材、動画コンテンツについては、顧客が仮想通貨を支払って購入する

この仕掛けの重要な点は、
(1)あらかじめ顧客にポイント=仮想通貨を配付しておく
(2)リアルMRはバーチャル店舗で、本当に商売をする(できれば社内の仕入れも販売も、仮想通貨で)
(3)自社サイトへのアクセス数も増やす
ことにあります。

現実のMR活動では扱わない現金の代わりとして、仮想通貨を使用することで「MRは(仮想でも)購入するだけの情報価値を持っている」ことを、医療現場に対して証明できるわけです。

顧客が保有する仮想通貨はバーゲンセールや特典還元などを通じて変動するようにしておけば、アクセスする興味を惹きつけやすくなります。
バーチャル店舗の成績に応じて、MRの社内評価も上下するようにしておき、新たな業務の一環に位置づけます。

例えば、生活習慣病薬のバーチャル店舗では、店長の紹介プロフィールにこれまでのMR活動歴を示しておく。
扱う商品は各分野の製品資材、関連する原著やスポンサー記事、学会報告などを取り揃えておき、それらを販売するための宣伝文句(バーチャル店舗内では、ポップ使用も可能に)も自ら考え出す。
医師や薬剤師の人気を見つつ、どのような情報が医療現場から本当に求められているかを実感できます。
人気店になれば、営業エリアを他県に拡大したり、全国規模での出店も可能になるという仕掛けも良い。

こうしたアイデアは実施の可能性どうこうを議論するよりも、"現行のMR活動が抱えている課題を抽出する"ことに役立ちます。

MR単位に限られた営業エリア、いつもと同じような顧客、院内で待ちぼうけになりやすい面談等、色々な課題をネット上の仮想ビジネスを用いて再検討できるのです。
スポンサーをする講演会や大手医療サイトとの連携も考えていけば、MR活動の本質を見つめる良い機会となるでしょう。

現行のMR活動が進化するには、思い切り大胆な発想が求められると管理人は考えています。
全国6万人以上のMRが備えている潜在能力を、新しいカタチで発揮してはいかがでしょうか?

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