2014年11月8日土曜日

【講演会でMRをハブ役に】2014年11月5日

MRと医師が、ホテル内講演会で交互に座っているのを管理人は見たことがありません。

全国津々浦々で開催されている講演会を探せば、「MRとMRの間に、医師が着席している」珍しい事例があるのかもしれません。
しかし、通常はMRよりも医師のほうが多いはず(さほど人気がない講演会では逆・・・?)。
先生方をずらりと着席させて盛況を喜びつつ、MRは会場後方や壁際でひそかに聴講しているのが、当たり前の光景になっています。

けれども、医師という特殊な人々をホテル宴会場で再集合させても、職業ヒエラルキーをそのまま模しているだけになりかねません。
講師を務める有名教授や部長クラスが最前列に陣取る一方で、若手医師と研修医が後方で静かに座っている様相になってしまうのです

製薬業界の関係者が想像するよりも、医師の世界は長年の徒弟関係が厳しく、さらには年功序列が基本の業界です。
各社の講演会を聴講する度、「この着席順そのものをまずは変更したほうが良いのでは?」と管理人は思っていました。

さらにはMRが近くに着席していない不便さも、長年感じていました。

面白い講演の最中に、ちょっとした疑問や不明点が発生したときは、隣に座っている”専門分野のMR”にも質問してみたい。




声に出さなくても、メモ用紙をさっと差し出す(国会みたいですが・・・)ことができれば、こちらの意図もすぐに伝わります。
さすがにスマホのアプリを使うのは講演者に失礼ですが、担当MRに「分からないときは、途中でメモを渡しますね」と事前に伝えておけば良いわけです。
「どうして自分の担当MRは、あんな遠くでこっそり聞いているのだろう」と内心で不満に思っている医師は、意外と少なくないかもしれません。

MRにとっても、顧客の医師たちが講演テーマの何に反応を示すかを、真横で見ていたほうがメリットは大きいはずです。
1時間の基調講演だとすれば(居眠りは残念としても)、医師が目を輝かせて興味を示している様子を数回は目撃できます。
「この先生は、代謝経路を詳しく知りたがる」とか「海外データには反応が良さそう」といった、リアルな姿を見る絶好の機会なのです。
会場の後方から双眼鏡で医師たちを眺めるわけにはいかないのですから、さりげなく目線が合う近くの席に座っているのがもっとも合理的でしょう。

そこで管理人としては、講演会の座席をより戦略的に決めていくことが必要だと思います。
「自由に座りたい」と文句を言う医師もいるかもしれませんが、「先生方のお役に立つため」と趣旨を説明しておけば大丈夫でしょう

たとえば30名の医師と、MRを含む10名の社員が参加する講演会があったとします。
これまでは、前方から中盤までの特等席に、医師をほど良く並べるのが普通でしょう。
席順については、到着順の自由席としておくと、仲良しや知り合いの医師たちが大小のコロニーを作って座るようになります。
ひとりで来ている医師は、コロニーに遠慮してやや離れて座ったりします。
虫食いのようにバラバラになってしまうか、無意味に偏った着席順になってしまうのです。
周りを観察したいMRが座る席がなくなってしまう可能性が高いですし、顧客医師の傍にいることも難しいでしょう。

そのため、医師に受付で記帳してもらう際に、あからじめ映画館のような座席表を用意しておき、全員に提示するようにします。
できるだけ、MRは会場全体に広く分散して着席します。

医師の座席表には各MRの座席を明示しておき、その周囲を放射状に囲むように医師の座席を番号付けしておく。
「今日は、〜君の横に座ろうかな」というように、医師にはMRに対してどの位置に着席したいかを決めてもらうのです。
いわば、医師の着席に対して"MRがハブ(空港みたいですが)になる"というわけです。

もちろん初対面のMRもいるはずなので、新しいコネクション作りも兼ねて、医師はMRの簡単なプロフィールも知ることができるようにします。
経験年数、担当分野、過去の担当エリアなどを、受付中に口頭で返答できると良いでしょう。
「この〜さんって、**病院を担当していたMRなのか。あの院長先生はお元気かなあ?」というように、医師には他のMRに質問してみたい基本的な事項があるもの。
ちょっとした動機が新しいコネクション作りには有用ですので、MRがハブとなって医師を着席させる方式はメリットも大きいのです
MR1人を医師3〜5人が放射状に囲むような状況であれば、会場での圧迫感も少ないことでしょう。

多くの医師に囲まれる場合は、MRの実績や人望を反映した好結果だと思いますので、評価する上長にも分かりやすい。
運悪く、顧客医師の参加が少ない場合もあるでしょうが、ほかの初対面の医師が近くに座ってもらえることもあるわけで、挽回は十分にできると思います。

注意点としては、「毎回同じMRの傍に医師は着席できない」というルールを作っておくことです。
若い女性MRも多いですし、万が一のストーカー的な顧客トラブルを防ぐためにも、公平な着席方式を目指します。

講演会で途中に集まったメモ用紙や事後の質問は、ただの会食パーティーになっている情報交換会での有用なネタになることでしょう
医師にもMRにも多くの発見があれば、「平日夜であってもこの講演会は参加してみたい」という思いを持ちやすくなります。
講演者が似たような会であっても、着席順によってはハブ役のMRとも、そのMRとつながる他の医師とも出会うことができます。

なんとなくMRが遠慮して後方に鎮座しているのは、高コストな講演会そのものを充実させるのには、マイナス効果です。
情報のハブ役として、"MRが医師を周りに着席させる"くらいの大胆な意気込みは欲しいもの。
営業所で周到な作戦準備は必要ですが、勇気をもって試してみる価値は十分にあると管理人は思います。

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