2015年4月2日木曜日

【いると便利、いなくても困らない?】2015年4月1日

先月まで管理人はヘルスケアITの起業プランコンテストに、単独チームで挑戦していました。
"医療の世界を本当に変えるための起業アイデア"を構想し、起業の素人ながら精一杯の努力をしてみました。
準決勝を突破して決勝プレゼンには残りましたが、医師を含む審査員からは法規制に対する懸念も質問され、残念ながら上位3チームには選ばれませんでした。
ただし、普段の診療や製薬企業のMR研修では経験できない、IT業界の緻密な発想やパワフルな進め方を直に学び、大変勉強になりました。
多忙な診療中は短時間での決断を繰り返してきたのですが、ベンチャー創業というまったく異なる課題を求められると、ヘルスケアビジネスをそれなりに知っている管理人でも、完全にお手上げ状態に・・・。
経験不足の素人が挑む難しさを痛感しつつ、ヘルスケア分野で起業に成功した医師たちは本当に凄いと感じます。
さて、このコンテストのワークショップで講師から厳しく言われたのは「あると便利だけど、無くても困らないサービスは不要!」との言葉でした。
なるほど、そうか、と確かに納得します。


管理人が働いてきた医療現場は、ほとんどが何らかの必要性に基づいて設計・運用されており、程度の差はあれど「無くても困らない」というモノやサービスが非常に少ない。
プレイヤーである医師、看護師、薬剤師、技師、療法士などの専門職種も当然の必要性があるから勤務しているので、「いなくても困らない」理由がないわけです。
縁あって異分野のIT系イベントに参加したことで、ヘルスケア全体を俯瞰し、自らが関わる医療現場を見直すには良い機会だったと感じました。
その視点で考えると、MRが日常的に院内を訪問するのも「いるのが当然、いなければ困る」というように医療職種と同じ理由であってほしいものです。
「**さんに直接聞きたい」「**製薬の人、来てる?」と医師が探すのが当然になっていて、各エリアで各社MRが頼りにされているのが理想の姿なのでしょう。
しかし、現在の製薬業界は何かと難しい課題を抱えています。
とくに営業関連についてはMR訪問が主体であることからも、長年の商慣習を打ち崩すだけのブレイクスルーが達成できていません。
MRのスキルは経験や個人差が大きいこともあって、努力しているのに「いると便利だけど、いなくても困らない」と思われているMRが増えているのではないか・・・と不安になります。
とくに医師にとっては、MRの面会時間が短くなる一方で「MRさんがいなくても困らない」理由が勝手に増えています。
医師個人の理由だけではなく、製薬業界が主導してきた販促トレンドに影響されているのです。
無料で利用できるインターネット情報の増加と、個人スマホの普及は、医師からMRと面談する理由を減少させました。
慌ただしい医師の日常では、スマホで素早く閲覧できる各種の医療サイトは便利ですし、SNSも学会サイトも充実している。
勤務時間中に面会の約束を求められるMR訪問を、あえて求めない風潮が強まるのは不思議ではありません。
皆さんが「いなくても困らない」MRではなく、「いると便利」なMRでもなく、「いないと本当に困る」MRであることがやはり必要です。
「不要ではなく、便利でもなく、絶対必要なMRが65,000人」もいたら、日本の医療運営は大きなレベルアップを遂げることでしょう。
その顧客には数多くの医師、そしてその向こうには多数の患者さんがいるのです。
ただし、廊下や医局前にMRが列を成してしまう状況は、医療機関に不満を抱くだけでなく、皆さんが働きかけてでも変えるべきだと思います。
黙って並んでいても、そのMRが持ち合わせている能力や経験が伝わらず、時間を浪費するだけになってしまいます。
管理人の持論は「営業部門の分社化・統合」「院内駐在型MRの創設」「在宅勤務MRの展開」などですが、製薬業界が主導しながら新しいビジネスプランを考え出すことも必要なのです。
最近も複数の製薬企業でMR研修を担当していると、参加人材のポテンシャルの高さを実感できます。
素直な気持ちで、医療貢献を願っているMRがたくさんいらっしゃるのです。
そして重要な課題は、年々、面会時間が減っている中でも「医師のココロ」をきちんと理解すること。
何気ない面談を通じて、どのような思考パターンを顧客から発見できるか、MRがもっと注意深く観察することです。
「いないと本当に困る」MR、皆さんはいかがでしょうか?

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